【First Step】(幽白 蔵飛  R-18)




「ただいま。飛影。」


自室に入ってきた蔵馬は、
スーツ姿で飛影のものなのか持っていた
トレイの上には食事が乗せられていた。

無言のままの飛影を不審に思ったが、
構わずテーブルの上にそれを置いた。

ジャケットを脱いでハンガーにかけると、
寝転がっている飛影に歩み寄った。


「飛影?」

「ああ・・帰ってきたのか・・・」


「うん。ただいま。」


そう言いながら頬に口付けた。

それでも飛影は、
変わらない体勢で大人しくしている。


「少し・・・眠い。」

少しの沈黙のあと飛影は口を開いた。

ちらっと蔵馬の方を見たが、
彼とは逆の方に身体を反転させていた。


「そう・・。」

蔵馬はため息をつくと、
ネクタイを緩め自室の扉に近づいた。


「夕飯食べてきたから、食べてていいよ?
  シャワーだけ行ってくるよ。」


蔵馬は部屋を出ていった。

下の階に降り、脱衣所へ向かう。

3日間出張に行っていた蔵馬だったが、
家族も出張の1日前に
1週間の家族旅行に行っていた。

彼からのプレゼントであり、
彼の都合によるものであったが。


「(飛影・・様子がおかしかったな。」

シャワーを浴びながら
そんなことを思っていた。

鍵は出入りできるよう渡していたし、
食事も1日目は蔵馬が用意し、
それ以降は幽助に任せていた。


「(もしかして幽助と何か・・まさかね。)」


幽助は2人が
付き合っていることを知っている。

知っていた上で、
食事の件を引き受けてくれていた。

そう考えれば何かあるはずはない。

確信しながら蔵馬は、浴室を出た。





蔵馬が自室に戻ると、
食事には一切手がつけられてなく
飛影はベットの上に横になったままだった。


「ねぇ、飛影。起きて?」


「・・・。」

「ほら、何か食べないとダメでしょ?」


飛影の身体を、
半ば無理やり抱き起こした。

蔵馬が帰ってきて初めて
正面で向き合ったのが少し恥ずかしいのか、
目線を外してしまっていた。


「・・飛影?何か震えてる・・・?」


ベットに座り、
シーツを握りしめていた手が
震えている。

「・・っ、3日間なんて、
 大した日数じゃないって思っていた・・」

「・・・え?」

聞き取れないくらい小さな声だった。

その意味を理解した蔵馬は、
ぎゅっと抱きしめていた。


「・・っ・・ごめん。寂しかったんですね。
 父さんに頼んで出来るだけ出張で、
 家空けないようにするから・・・。」


「・・ばかやろう・・
  寂しいなんて言っ・・・てない・・。」


蔵馬はまた、ごめん と言って、
彼の頭を優しく撫でた。

身体を離すと部屋に置いてある時計を見た。

夜の8時を指していた。


「飛影。そんなにお腹空いてない?」

「?あぁ、あまりな。少し前に下の部屋に
置いてあった菓子を貰った・・・。」


「じゃあ、このままいいよね?」


チュッと短く唇に口づけると、
飛影の首筋に顔を押し付ける。

彼の鼓動が速くなってるのがわかる。

観念したのか飛影も、
蔵馬に腕を伸ばし絡めていた。



彼を押し倒しながら、
蔵馬はベットに上がっていく。

部屋が明るいままだったため、
少し赤みがかった顔がよく見えた。


「今夜は、触り合うだけじゃなくて
  ・・少し進んでみようか?」

蔵馬は、飛影の服を脱がせながら問いかける。

自分の服も脱ぐと、
ベットサイドの棚からボトルを取り出した。


「なんだそれは?」


今まで見たことが無かったもので
少し不安になった。

でもいずれ彼らにとって
必要になるものである。

ボトルの蓋を開けると、
中身を手のひらに垂らしていく。
透明なそれは、出しすぎたのか
少し零れてシーツに垂れた。


「?・・・ふっ、ぁ・・・・!」


ローションで濡れた手で、
胸をまさぐられる。

冷たい感覚に身体がビクッと痙攣していた。


「どうですか?いつもと違うでしょう?」

「・・っ、あ、蔵馬っ・・・」


下肢に刺激がいっているのか、
焦れたように飛影は両足を
蔵馬の身体に絡めていた。


「ふふっ、こっちも物欲しそうだ。」


握った飛影自身は、
既に先端から蜜が溢れ出していた。
蔵馬の指を濡らしていく。

もう一度ボトルから中身を手に垂らすと、
今度は飛影の秘部周辺を撫で始めた。



「あっ・・、なんでそんなとこ・・」

「シたことないから分からないと思うけど、
男同士はここを使うんですよ?」


入口周辺を撫で回していたが、
ふいに中指を内部に差し入れた。

ローションで滑りがよく、
意外と簡単に入ってしまっていた。


「ふぁっ・・使うって、どういう意味・・っ」


指を動かされて、
ぎゅっと蔵馬にしがみついている。

本来そこは受け入れる場所ではない。
痛みは無さそうだが、
違和感はあるようだ。


「・・っ、だから、オレのこれを、
  貴方のそこに入れるんですよ・・」


1度指を抜いた蔵馬は、
唯一履いていた下着を脱ぐと
既に勃ち上がっているものを見せつけた。

そして、早く入りたそうに
飛影の秘部周辺に擦り付ける。

一瞬彼の血の気が引いた。

頭では理解はできていたが、
物理的には理解しがたいことである。


「・・!っ・・無理だ・・・っ!」

「うん。今夜は無理だと思うから、
少し慣らすだけにしようか?」


「慣らすって・・・ひっ、ぁ、動かすなっ」

グチャグチャと音を立てながら、
指の出し入れが続いていた。

そんな蔵馬もあまり余裕は無い。


「指、増やしてみますね?」


1度中指を引き抜かれ少し安堵した飛影だが、
2本の指を再度入れられ言葉がつまった。


「ひっ、や、・・・抜けっ・・・」

激しく抜き差しされ、
少し涙目になりながらさらにしがみついた。

その身体は小刻みに震えている。


「飛影、気持ち良いんですか?」

「っ・・ちがっ、あっ、・・・んっ・・」

「もう、素直になればいいのに・・・」



そういうと蔵馬は、
顔を飛影の下肢に近づけた。

迷うことなく飛影自身を口に含んでいた。


「!!あぁ、・・いっ・・・蔵馬っ・・!」


「え? ・・・っ・・・!」


口に含まれた瞬間、
それは精を吐き出していた。

意外と急だったが、
焦ることはなく蔵馬は飲み干していた。


「なんだ・・やっぱ気持ちよかったんだ?」


口内から飛影自身を取り出し、
指も引き抜くと嬉しそうに
飛影の顔を覗き込んだ。


「うっ・・ぁ・・、
 いいからもう終わらせろ・・・。」


「はい。」

蔵馬はボトルを取ると、
今度は直に飛影の太もも周辺に
中身を垂らし始めた。

特に内側に入念に塗り込んでいく。

「んっ、あっ・・・何して・・・?」

「せっかくあるんだし、活用しないと、ね?」


飛影自身にも手を伸ばし
塗り込んでやるとまた少しずつ
成長し始めていた。

終わったのか持っていたボトルを
片隅に置いた。


蔵馬は自身を飛影自身に乗せると、
両足に手をかけた。

「飛影、少し足に力入れられますか?
  ・・・オレのが抜けないように力入れて」

蔵馬自身も手で、
太ももを寄せようとしていた。

状況がわからない飛影だったが、
出来るだけ力を入れている。


「うん。これはなかなか、いいかも。
  ・・・動きますよ?」

「っ・・!あっ、な、に・・・・!」


訳の分からないまま、
蔵馬は動き出していた。

飛影自身も蔵馬に擦れて
刺激を受けていた。

ただ、シーツを掴んで
快感に耐えることしか出来ない。


「や、あぁっ、くら・・・変、になる・・っ」


「飛影。可愛い・・・。
早く慣らして貴方の中に入りたい。」


飛影自身と、足の間に擦り付ける。

今は、無理でも、
いつかは・・・と思っている。


「蔵馬・・・すまん」

「・・・飛影?」

「オレが女じゃないから・・
  お前が苦労しているん・・・だろう?」

飛影は恥ずかしそうに両手で顔を隠す。

自分でも分かるくらい
顔が火照っていた。


「大丈夫だよ。急がなくてもいい、でしょ?」

「・・っ、お前が良いならいい・・・。」


「ねぇ、・・・そろそろ・・。」


何度か擦り合わせたあと、
2人は飛影の腹部に精を吐き出していた・・。






 






「どうですか?美味しかった?」


「あぁ。まぁまぁだな。」


すっかり冷めてしまった料理を
温めて飛影は食べていた。

さすがに食事を抜くわけにはいかないし、
勿体ないと思ったのだろう。


「ごめんね。ほんとは3日分作って
 あげられれば良かったんだけど。」



申し訳なさそうに蔵馬は謝る。

まあ、
しばらくは出張には
行かなくて済みそうだが。

「オレが好きでここに居るんだ、
  なんで蔵馬が謝るんだ?」


「オレ、好きな子には尽くしたいんですよ。」

「よくわからんが、蔵馬が良いなら
   オレはここに居たい・・」

蔵馬は嬉しそうに微笑んでいた。


「ところで飛影?」

「?」

蔵馬の声のトーンが変わった。
少し真剣な顔をしている。

「幽助とは、何も無かっただろうね?」


言い終わる頃には、
不自然なほどの笑顔だった。

表情が読めない蔵馬ではあったが、
飛影は危険な雰囲気を感じ取っていた。


「飯を作りに来てくれただけだぜ?
 なんだ、あの、ツルツルした食感の・・・
  アイツがいつも作ってくれるやつだ。」

「もしかしてラーメン?
  え、っていうか、毎食!?」


「?そうだな。アイツのラーメンとやら
   結構美味いな。」


少し嬉しそうにしている飛影だったが、
蔵馬はかなり落ち込んでいた。

冷蔵庫には他の料理も作れるだけの
材料は入っていた。

まあ、幽助に頼んだ時点で
この結果は見えていたのかもしれない。

「これからはオレが貴方の食事を作りますよ。
・・ずっと居てくれるんですよね?」

「?あぁ、オレもここは嫌いじゃない。」


「・・夜のステップアップも、
 頑張りたいですしね。」

無防備に座っている
飛影を抱き寄せた。

まだ若干体温が高く感じる。


「オレに任せてくれればいいんですよ?」

「・・・ああ。」


蔵馬の腕の中が居心地が良いのか、
先程の行為で疲れてしまったのか、
飛影はそのまま眠ってしまった。


そんな飛影を愛おしそうに
蔵馬は見つめていたのだった・・・。




終わり






脱バージンは次回|ω・`)

幽助との関係を
疑わずにはいられない蔵馬←

2016.4.26

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